こんにちは、カウンセラーの本川あつこです。
娘(小6)のリクエストで一緒に「すずめの戸締まり」を観てきました。
随分前から、観たい!観たい!と言っていたので、小6女子の間で流行っているのでしょうか。
新海誠監督作品、といえば、「君の名は」ですね。
好きで何度も何度もDVDで観ました。
さて、「すずめの戸締まり」は一体どんなストーリーだろう!?
<以下、ネタバレ、も含んでいるかもしれません>
主人公の高校生すずめの、夢(=寝てる時に見る方の夢)のシーンから始まりました。
私もそうですが、きっとあなたも、夢で、
「なんだろうこの場面、懐かしい気がする」
「行ったことのある場所だなあ」
「これ、小さい頃の私?」
「この人、誰?見たことのない顔だけど」
「またこの夢を見ちゃった!」
そんな夢って時々ありませんかー!?
そこに何の意味があるのか分からないけれど、私が思うに、「何か」の記憶の断片なのだと思います。
すずめの見た夢は、何だったのか。
それを回収しにいくストーリーだと感じました。
17歳の高校生というと、もう大人の一歩手前です。
このタイミングで、この夢を見て、その意味を求めようとする・・まさにそのタイミングだったのでしょう。
「4歳の時に、母を亡くした」という事は、分かっているすずめですが、本当はどうだったのか。
自分としてどう納得できているのか。
今まで、もしかしたら蓋をしてきた部分・・それを回収する少女の成長の旅!と感じました。
タイトルにある「戸締まり」がこの映画でどんな意味・意図をもつのか。
観た人によって捉え方はちがうからこそ、映画はいいいんだよなあ~
映画の中では、地震がとりあげられ、3.11の日付が出てくるので、東日本大震災を指していますよね。
あれから12年。
当時の抵抗もしようがない天災と恐怖。
多くの失われた命がある中で、残された自分の命とは?なぜ、一体?何のため?・・と、考えてしまうのでは。
当時4歳のすずめには、そんな記憶も無かったかもしれないけれど、母と会えない言葉にできない不安をずっとずっと、心のどこかに持ち続けている・・トラウマのように。
そんな不安な4歳の自分に、会いに行き、真実を知る。
でも、その真実を知ったすずめが、4歳の自分に言ってあげる言葉が、めっちゃええ!
と泣けましたね(ポロリ)。
私的には、これが「戸締まり」だ!と感じました。
自分が怯えていたトラウマな気持ちに対して、自分自身で「大丈夫なんだよ、本当に」と、自分で心から癒やした、という戸締まり。
っていう、本川解釈です。
あなたは、どう感じましたか。
カウンセリングの中で、過去の辛い経験を気にされている相談者さんに
「今のあなたが、当時のあなたに声をかけてあげるとしたら何と言ってあげますか?」
と、聞くことがあります。
なんか、そのことを思い出しましたね。
私も、この問(とい)で、けっこう救われましたし、得たものを見つけることが出来ましたからね。